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建築士のブログ vol.6~建築基準法(斜線制限編)~

お住まいを計画する際には、建築基準法に適合した建物を計画しなければなりません。

先回の「建ぺい率・容積率」に続き、今回は「斜線制限」についてお伝えいたします。

 

「斜線制限」とは、道路境界線や隣地境界線からの距離に応じて建築物の高さを制限し、道路上空や隣家との間に一定の角度をもった空間を確保する為の規制です。

通風や採光等を確保し、良好な環境を保つことが目的です。

 

「斜線制限」には、①「道路斜線制限」、②「隣地斜線制限」、③「北側斜線制限」、といった3つの制限があり、建築基準法第56条にて定められています。

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「道路斜線制限」とは、敷地の前面道路の反対側の境界線から、一定の勾配による斜線の内側が建築物の高さの上限となるよう制限した規制です。

斜線の勾配は用途地域によって異なり、住居系地域の場合は1mにつき斜線は1.25m上がり、その他の用途地域の場合は1mにつき斜線は1.5m上がり、その斜線の内側に建物が納まるように計画する必要があります。

 

「隣地斜線制限」とは、隣地境界線から一定の高さを基準とし、そこから一定の勾配による斜線の内側が建築物の高さの上限とした規制です。

一定の高さ、また一定の勾配は用途地域によって異なり、低層住居専用地域には隣地斜線の適用がなく(絶対高さの制限がある為)、その他の住居系地域の場合は20mの高さから1mにつき1.25m、商業系または工業系地域の場合は31mの高さから1mにつき2.5m、の斜線内に建物が納まるよう計画する必要があります。

3階建ての建物の高さは約10mですので、一戸建住宅の計画の際は気にならない制限といえます。

 

「北側斜線制限」とは、北側隣地の日照が悪くならないよう課せられた制限で、建物の北側に対しての斜線制限です。

こちらの規制も用途地域によって異なりますが、低層住居専用地域と中高層住居専用地域のみにかかる制限で、低層住居専用地域の場合は5mの高さから1mにつき1.25m、中高層住居専用地域の場合は10mの高さから1mにつき1.25mの斜線内に建物が納まるよう計画する必要があります。

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また名古屋市におきましては「北側斜線制限」より厳しく北側隣地の日照に配慮した「高度地区」の規制があり、「10m高度地区」においては5mの高さから1.5mにつき1m(絶対高さ10m)、「15m高度地区」においては7.5mの高さから1.5mにつき1m(絶対高さ15m)、「20m高度地区」においては7.5mの高さから1.5mにつき1m(絶対高さ20m)、の斜線内に納まるような計画が必要です。

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法規制により、建築地や購入予定地の日当たりがどの程度守られるか、またどのような制限によりどういった建物が計画できるか、が分かります。

 

思い描いたお住まいがその土地では法規制により計画できなかった…、といった事にならないよう、お早目に私どもにご相談くださいませ。